決算間際に焦らないために秘訣。日々の経理と事業計画をつくる
会社は決算日から2か月以内に税金の申告と納付をしなければなりません。
2か月は意外とあっという間に過ぎます。
決算日間際、申告期限の間際になって焦らないために私は日々コツコツと会計データを入力し、事業計画を作っています。
年度の最終日に税額が分かる
私は個人事業で税理士をしています。
それ以外に自分の会社があります。
私の会社は5月決算なので、本日5月31日が事業年度の最終日です。
明日以降に利益金額を確定させたり税金の計算をすることになります。
月末締めの請求書を発行したりと作業もありますし。
最終的に確定はまだ少し先ですが、もう現時点でほぼほぼの利益は予測がついています。
そして2か月後に払う税金がいくらになのか、すでに予測に利益から計算しています。
実際には申告するために再度計算しますが、ほぼずれることはないはずです。
なぜ、年度が終わっていないのに税金までわかるか?
秘訣は2つ。
日々会計データを入力しているから、そして、事業計画を作っているからです。
日々経理をする、会計データを入力する
こまめに会計ソフトのデータ入力しておくこと、日々経理をやること。
地味でつまらないですし、売上になるわけでもありません。
できればやりたくない、避けたい作業と思う人も少なくないかと。
税理士の私もめんどくさいと思うときがあります。
それでもこまめに経理をして会計データを入れておくと、業績が数字としてみることができます。
今期は利益が出ているのか、昨年と比べるとどうなのか、異常な数値はないか、これらが感覚値ではなくリアルに数字として姿を見せてくれます。
過去を知り、現在の会社の姿をみることで経営判断に活かすことができます。
利益が見えれば、仮に今決算を迎えると税金がいくらになるかも予測もできます。
決算日間際になって急に節税したり、期限が近いのに税金を払うお金がない、という事態も避けられます。
経理はこまめにやるのがおすすめです。
まとめて入力するケースもあるかもしれませんが、2、3ヶ月も前の数字を振り返ったところで経営判断に十分活かせるかどうか。
もし決算日後に1年分をまとめて入力するなら、すでに前期の数字ということです。
決算日後に会計データを入力したところ、入金されていない売り上げがあった、この支払いの内訳がわからないし資料もない、なんてことをしていると申告期限はあっという間に来てしまいます。
事業計画をつくる
日々の会計データに入力と並行して、事業計画、事業予測を作っておくと良いでしょう。
税金は会計データに基づいて計算されます。
その意味でも会計データは大切です。
ただ、会計データはあくまで過去の情報にすぎません。
いくら売り上げた、どれくらい経費がかかった、ある時点での資産や負債はどれくらいあるのか。
あくまで過去の情報を数値化したものです。
ですので、会計データからは会社の将来の姿を見ることはできません。
そこで事業計画が役に立ちます。
事業計画では、会計データにない将来の数字を埋めることになります。
そんな実際になってみないと将来のことなんて分からない、と思うかもしれません。
確かにそうですがそれでもなお、予測でも計画を立てておくことは大切です。
今期の着地点が可視化される
事業計画を作ることで、将来に会社の姿が可視化されます。
業績好調で左団扇、という状況なら良いですが、ずっとそうもいかないのが世の常。
売り上げが減っている、原材料の高騰でコスト倒れしそう、なんだか経費が掛かりすぎている、という状況もあり得ます。
赤字が続きそう、徐々に預金残高が減っていくと不安になります。
ただ、漠然と「なんかこのままではダメな気がする」と不安に感じているだけで何をすればいいのかわからない。
そんなとき事業計画が役に立ちます。
まずは、予想でもいいのである程度確度の高い数字で事業計画を作っていきます。
そうすると一か月後、半年後、一年後の会社の状況が見えてきます。
将来の姿が見えると、何をすべきか見えてきます。
売上が例年より少なくなりそう、原価が高くなりそう、売上のわりに経費がかかっている、などが見えてくれば、次にそれぞれ具体的にどんなアプローチをすべきかを考えます。
漠然とこのままではダメだ、とモヤモヤしているより格段に良いでしょう。
節税や投資の予測が立てやすい
事業計画によって将来の姿が見えれば、節税対策もしやすくなります。
もちろん、良くも悪くも計画とずれることはあるでしょう。
それでも、何もしないでいきなり数字が出てくるより、事前に予測していればそのずれ幅は少なくて済みます。
そのためにも、確定した数字、最新の数字を常に把握して反映しておくことも欠かせません。
決算直前に思ったより利益が出た、急いで節税しないと、という事態になりにくいです。
急いでいると判断が間違えてしまうこともあります。
節税のために急いで買ったのに今期の経費にできなかった、という事態は避けたいところです。
なお、節税もいいですが節税よりも会社にお金を残す方がもっと大切だと思っています。
無理のない範囲での節税をおススメしています。
かなりベタではありますが、まずは小規模企業共済や倒産防止共済(経営セーフティ共済)で節税するのが個人的に良いかなと。
私の会社も倒産防止共済で節税しています。
【編集後記】
あるサービスの登録を一時停止に。
方向性が合わないことが多いなと。
仕事も大事ですが、無用な圧力、合わない可能性が高い、というのはお互いに良くないなと。
【子供日記】
・長女(5歳)
保育園のお迎え後、そのまま一緒にスーパーへ食材に買い出しに。
セルフレジをやりたがりますが、今日は「卵以外ピッするね」と。
卵は割れやすいもの、割れやすいものは親に任せる、と理解してきたようです。
・次女(0歳)
離乳食で白米に挑戦。
口に入れるとニコニコして食べていました。
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