転職や独立したら年末調整はしてくれるの?
- 2021.11.09
- 年末調整
会社員だと毎年、会社が年末調整してくれます。
他方でフリーランスの場合は、自分で確定申告を行います。
では、年の途中で退職して転職したり独立した場合の年末調整はどうなるのか確認しましょう。
そもそも年末調整とは?
年末調整とは、給料をもらっている人限定の簡便的な確定申告っぽいものです。
収入がある人は確定申告が必要です。
確定申告で一年間の収入や税金を確定させるのです。
本来、収入があれば確定申告が必要ですが、会社員のかたは会社が給与額を把握しています。
年末まで勤めていれば会社は一年間の給与額がわかりますので年末調整をすることで、
給与額や生命保険、社会保険、扶養の状況などを加味して税金まで計算してしてくれます。
毎年、年末になると給与額や税額が書かれた「源泉徴収票」を受け取ると思います。
あれは、確定申告っぽいことがされた結果が書かれたものです。
今の会社からの給料以外に収入がなければ、税額まで確定しているので確定申告をしなくてもいいのです。
会社員だと確定申告をしたことがない人が多いと思いますが、それは会社が年末調整をしてくれているからです。
では、退職や転職した場合年末調整はしてくれるのでしょうか。
中途退職は年末調整してくれない
退職した場合、前の会社は基本的に年末調整してくれません。
年末調整は、字のごとく「年末」に行うものです。
一年間の給料に対しての税額を計算するので、逆に言えば年末まで在籍していない人が今年いくらもらうかわかりません。
わからない状態で税金を計算することはできないので、年末調整がされません。
なお、退職時に源泉徴収票を渡されると思いますが、この場合は年末調整がされていない状態です。
摘要欄に「年調未済」など、年末調整されていない旨の記載があると思います。
転職なら転職先で年末調整してくれる
退職しても年末調整してくれるケースがあります。
それは、転職した場合です。
転職すると、その会社が前職の給料も加味して年末調整してくれます。
前職と転職先の給料をあわせることで一年間の収入が把握できるからです。
もちろん、転職先で年末調整してくれるので他に収入がなければ確定申告の義務はありません。
転職すると前職の源泉徴収票を求められることがありますが、それは年末調整で使うためです。
退職後すぐに発行してくれない会社もありますが、いずれ必要になりますので前職に催促するなど今から動いておくとよいでしょう。
フリーランスになったら確定申告
前述のとおり、転職した場合は転職先で年末調整してもらえます。
しかし、同じ退職でも転職せずにフリーランスや個人事業主として独立した場合は、確定申告が必要ですので注意しましょう。
退職すると源泉徴収票はもらえますが、年末調整がされていないのは既述のとおりです。
また、フリーランスになってからの収入は自分以外誰も把握していませんので、自分で確定申告をしなければ誰も税金の計算までしてくれません。
ですので、前職の給与所得とフリーランスとしての収入、それぞれの収入や経費を計算し、税金の計算をするために確定申告が必要になります。
会社員をやめてフリーランスになる方は、今まで会社がやってくれていたことをすべて自分でやらないといけません。
特に独立初年度は初めてのことばかりですので、確定申告も忘れないように注意しましょう。
【編集後記】
午前中はお問い合わせいただいた方と面談。
午後はブログを書いたり次女のお世話をしているうちに長女のお迎えの時間に。
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