ふるさと納税でワンストップ特例を申請したほうがいい人、しないほうがいい人

ふるさと納税でワンストップ特例を申請したほうがいい人、しないほうがいい人

今年も残り約2カ月です。
ふるさと納税は年内に終えないと、今年の所得から控除されませんので気をつけましょう。

ところでワンストップ特例の申請はされましたか?
実は色々気をつけないと思ったような結果にならないことがあります。

そもそもワンストップ特例とは

ワンストップ特例とは、確定申告をしなくてもふるさと納税による寄付金控除が受けられる制度です。

ふるさと納税をしたときは、年明けに確定申告をしてその際に寄付金控除を受けるのが原則ですが、確定申告しなくても控除が受けられるわけです。

ただし、ワンストップ特例はどんな人でも受けられるわけではなく、適用の条件があります。
条件を満たさないと対象者にはなれません。

どんな人がワンストップ特例の対象者なのか?

ワンストップ特例の適用を受けるには次の条件を満たす必要があります。

◆確定申告する必要がないこと
◆今年ふるさと納税する自治体が5以下であること
◆ふるさと納税した各自治体に申請書を郵送すること

確定申告する必要がないこと

確定申告する場合は、原則どおり確定申告で寄付金控除を行ないます。
ですので、ワンストップ特例は受けられません。

例えばこんな人は確定申告しないといけないのでワンストップ特例が受けられません。

◆個人事業主、フリーランス
→確定申告が必要。

◆1社からもらう給与が2,000万円を超える人
→会社で年末調整されないため、ご自身で確定申告が必要。

◆医療費控除を受けようと考えているサラリーマン
→医療費控除を受けるために確定申告するしかない。

◆住宅ローン控除対象の家を今年買った人
→住宅ローン控除を受けるには買った年分の確定申告が必要。

ちなみに私は、株やFXをやっていて毎年e-Taxで確定申告をするので、今年もワンストップ特例は受けられませんし、受けません。

今年中にふるさと納税する自治体が5以下であること

たくさんの自治体にふるさと納税しても、無制限にワンストップ特例が受けられるわけではありません。

6自治体以上の場合は、ワンストップ特例は使えなくなり確定申告で寄付金控除を受ける方法しかありません。

なお、回数ではなく、あくまで自治体の数が「5以下」なので1つの自治体へ6回ふるさと納税した場合は大丈夫です。

ふるさと納税した各自治体に申請書を郵送する

待っていてるだけではワンストップ特例は受けれられません。

特例を受けるには、ふるさと納税をした自治体すべてに申請書を提出しないといけません。
ふるさと納税をした自治体が5つなら5つすべてに申請書の提出が必要です。

申請書を基本的に郵送で提出する方法しかありません。
申請用紙は、自治体のホームページなどで直接入手するか、またはふるさと納税サイト(「さとふる」や「ふるさとチョイス」など)でダウンロードできます。

~参考~
さとふる
ふるさとチョイス

ワンストップ特例をしたほうが良い人とは

前述のように確定申告をしたり、6以上の自治体にふるさと納税をした人はワンストップ特例の対象になりません。

仮にワンストップ特例の申請書を提出をしていても特例が使えない場合は申請の手間がムダになってしまいます。

ですので、ワンストップ特例の申請を考えているなら次の3つを満たすかどうかで判断しましょう。
3つとも満たすなら申請したほうが良いでしょう。

◆年末調整で税額計算が完了する、確定申告をする必要がない人
◆今年ふるさと納税する自治体が5以下の予定である
◆確定申告するより、各自治体に申請書を郵送する方が楽だと思う人

3番目は「申請書出せばいいんでしょ」と思いがちですが、結構手間がかかります。
申請書を全て手書きして郵送しないといけません。
また、寄附した自治体や寄附年月日を書かないといけないので
申請書を一枚書いて必要な分だけコピーして使いまわしが出来ません。

それでも良いと思える方はワンストップ特例を利用されると良いでしょう。

なお、私はふるさと納税の寄付金控除はずっとe-Taxで行っています。
e-Taxだと手書きや郵送の手間はありませんが、どの自治体にいつ・いくら寄付したかを申告画面に入力しないといけません。

ただ、申請書に手書きして郵送するよりは、e-Taxの方がはるかに楽ですので今後も(今のやり方のままなら)ワンストップ特例を使うことはないと思います。

ふるさと納税をしたのなら、ワンストップ特例を使うよりもむしろこの機会にe-Taxで確定申告を経験してみるのも良いかもしれません。


【編集後記】
台風が過ぎたはずなのにいまだに風が強め。
今夜は洗濯物が良く乾きそうです。